日常の困りごとの正体
子どもを支えるために知っておきたい感覚の話
子どもを支えるために知っておきたい感覚の話
子どもの行動に、説明しにくい困りごとが続くことはありませんか。
落ち着かない。
姿勢が崩れる。
すぐ疲れる。
うまく動けない。
これらは性格ではなく、身体が受け取る感覚のバランスが原因になることがあります。
感覚の偏りは見えにくく、親が気づきにくい部分。
でも一度分かると、サポートする方向性が一気に見えてきます。
感覚調整のつまずき
刺激をどう感じるかに偏りがあるタイプです。
刺激を強く避ける。
強い刺激を求め続ける。
刺激に気づきにくい。
同じ環境でも、
やりたがらない子と止まらない子がいる理由は、
この調整の違いによることが多いです。
感覚識別のつまずき
見た情報、聞こえる音、触れた感覚。
身体の位置や姿勢をどう感じるか。
これらをどれくらい正確に受け取れるかの部分です。
- 視覚 形や文字の整理が苦手
- 聴覚 聞き取りに時間がかかる
- 触覚 敏感または鈍い反応
- 味覚 嗅覚 強い反応が出やすい
- 姿勢 位置感覚 力加減や体の場所が分かりにくい
- 内受容感覚 空腹や疲れに気づきにくい
この領域のつまずきは、
学習、生活、友達とのやり取り、運動など
さまざまな場面で負担になります。
感覚運動のつまずき
受け取った感覚をもとに、
動きとして再現する力の部分です。
- 動作の順序が分かりにくい
- 姿勢を保つのが苦手
姿勢が崩れる。
転びやすい。
運動がぎこちない。
これらは努力不足ではなく、
感覚と動きのつながりに原因がある場合が多いです。
気になる特徴があっても大丈夫
感覚の偏りは、
日常の遊びや環境の整え方で改善が見られやすい領域です。
早めに気づき、
子どもに負担が少ない方法で整えていくことで、
集中、姿勢、運動、人とのやり取りがぐっとラクになります。
お子さんの困りごとには理由があります。
小さなサインに気づくことが、成長の大きなヒントになります。
